beansgunのOverwatchメモ

ブロンズプレイヤーがAIM研究やオーバーウォッチリーグを楽しむブログ

【AIM考察50】マウスセンサーは前がいいか、後ろがいいか?

www.youtube.com

ミオニさんの動画で新作マグネシウム合金マウス Pwnage StormBreakerが上がっている

一番の特徴はマウスのセンサー位置を前後に調整できること
動画でも一部コミュニティの間ではセンサーが前にある方が手首で動かす半径が大きく視点移動しやすくてよいとか。もちろんどれだけ手首に頼るかの好みは人それぞれで慣れの問題とミオニさんの注釈もある。


ウルトラハイセンシでもなければ手首だけで動かすなんてことはなく、腕で大雑把にターゲットし、手首や指で微調整するだろう。

 

 

前にセンサーがあるメリット

●DPIを維持したまま手首で横に大きく視点移動できる

前にセンサーがあるデメリット

●前にセンサーがあるほど手首で動かす横軸のセンシを上げるのと同じ意味なので、センシが上がれば狙いやすくはなるが弾は当たりにくくなる


手首での対応範囲を広げたいのならセンサーの位置ではなく、その分少しセンシを上げても前センサーと同じ効果は得られる。

ただ、センシを上げると「腕」も「指」も「縦方向」も影響を受けるが、「前センサー」に変えただけなら「手首の横DPI」しか影響を受けない。
腕や指はセンサーの位置とはさほど影響がない。つまみ持ちだったら指の移動量も関係あるがおおざっぱに手首の影響と判断してもいいだろう。



FPSで重要なのは縦よりも横軸のセンシの幅だ
横軸のセンシが低いほど的は大きく当てやすくなる
しかしセンシが低いと振り向きにくく、素早い敵は追いづらくなる矛盾
特にOWやAPEXは縦にも縦横無尽な立体バトルが行われるのでそれに対応する腕のフリが重要

 


指は繊細な上下左右のAIM

手首は左右のみの安定したAIM

腕は上下左右に大きく振り向いたり敵をトラッキングするためのAIM


この中で「手首」だけは横にしか機能しない。
センサーの位置が大きく関係するのもこの「手首」で「前センサー」は横にセンシが高くなるのと一緒で、敵を捉えるのに扱いやすくなるが、ヘッショに当てづらくもなる。


でもFPSで弾を当てるのに重要なのは「横軸のローセンシ」

結論を言うと、マウスは「後ろセンサー」で横軸のセンシを落とし、その分使いやすいところまで「ゲームのセンシを上げて」対応したほうが良い。



例えばDPI 800 センシ4の「前センサー」でいい感じにプレイしてるのならば、、、
なんで7って描いたんだ、、4に対しては5ぐらいかな
DPI 800 センシ5 の「後ろセンサー」がより広く対応できるかもしれない。

手首の横軸は制限するほど、その分センシを上げて腕の自由度が増すという考え。



ただほとんどのマウスはセンサー位置なんて調整できないので、

「浅く持つ」(相対的にセンサーは前)


「深く持つ」(相対的にセンサーは後ろ)


という持ちかたや、持つ位置の調整にこの考えは応用できる。



マウスの前を持つことによって精度が高いAIMになり
マウスの前を持つことによって振り向きがしづらくなる

その分センシを上げて
センシを上げることでAIM精度は落ちるが
センシを上げることで前を持っても振り向きやすくなる

これは等価交換のように見えて
「腕の繊細さを犠牲にして、手首や指の繊細さを手に入れる」調整
腕は大雑把な調整でよく、手首や指の対応を広げる調整だ


また意味分からない絵を描くが

僕は極端な浅いツマミ持ちが好きでした。
浅く持つほど前センサーとなり、指先がセンサーと近くなり、手首と指先でマウスをぶん回し敵を捉えやすかったからです。ただこんな鉛筆の端を持つようなつまみ方だと手首と指で横軸のDPIだけが擬似的にハイセンシになるので、敵は画面に捉えても弾は横にぶれて正確に当てれない。



マウスの前、深く持つ(後ろセンサー)と手首とセンサーの距離が縮まり、手首や指を左右に同じように動かしても少ししか動かないので弾はより正確に当たるように。その分ハイセンシにして振り向きやトラッキングの対応すると、前よりはずっと弾が当てれて縦横ともに敵を捉えれるようになりました。

 



センサーの前後で手首の横軸だけ早くなったり、遅くなったりするのはいいのか?


縦横1:1が望ましいように見えてもFPSは横軸が圧倒的に重要。
Valorantのヘッショラインがすべて同じなのはもちろん、縦横無尽に飛び回るOWやAPEXでさえマウストラッキングの9割は横軸だ。なんなら画面比率も16:9で横の視野角が広い。なのでセンサー位置調整するのはありと思う。


ついでにマウスパッドの網目で横のほうが滑りやすく、あるいは重く抵抗が1:1じゃなくてもその方が都合良い人も多いだろう。なんなら縦横で抵抗が違うマウスパッドは90度回転して縦置きで使うという横軸センシ設定が可能なので面白いかも。

 

大多数の人にマウスセンサーは前がいいのか? 後ろがいいのか?


ゲームの感度、センシ設定は
「(ちゃんと振り向ける範囲で)低ければ低いほどいい」
というのが大多数の正義だ
低いほど的が大きくなるのだからヘッショも当てやすい


ValorantハイセンシプレイヤーSOMETHING=Smith(OW換算だとeDPI 7100)や、OWLで初年度最強ヒットスキャンPINE(eDPI 7500)が例外ともいえるハイセンシだが、そういった特殊な例、外れ値を除けばセンシ低いまま腕をなるべくぶん回して対応する方が強かった。

OWL DPSの中央値はeDPI 3400あたりになる。
例外でゼロ距離でヘッショ狙わないといけないゲンジ使いの中央値は6400あたり。


同じ理屈で言えばマウスパッドにおいても、
「ひっかかりなく、トラッキングがスムーズな範囲でコントロール系パッドがよい」
となるはず。
力加減の幅が線形で重たいパッドほど繊細な狙いが付けやすい。

ただ本来「摩擦抵抗」、「初動のひっかかり(静摩擦)」「スムーズなトラッキング(動摩擦)」は反比例の関係にあるため、センシを極端に下げれば良いわけではないのと同じように、マウスパッドもG-SRばかりが正解とは言い切れないのが難しい。それは各メーカーみんなが「止めやすく滑りやすいハイブリッドマウスパッド」なんて宣伝するぐらい。

マウスの重さやソールの面積、持ち方や、マウスをどれだけパッドに押し込むかにも関係するので、トラッキング重視のスピード系パッドのまま止めや正確さは別の手法で対応することもあり答えは出せないものの、最初はコントロール系をオススメしたい。

 

beansgun.hatenablog.com

 

beansgun.hatenablog.com

 

www.youtube.com

Proper知らない人用の2022グランドファイナルズ
SFSが勝ったラウンドをProper視点に編集されてます。


ryanguruコーチのアドバイスに出てくる
・「マウスの上の方を持つとよくなるというプロもいる」
 

その例としてOWの唯一神Properや、ストリーマーのDafranがマウスの上の方を深く握るプレイヤーだと僕は紹介しました。2人とも世界最高峰のトラッキングプレイヤーかつProperはウィドウやゲンジも使えますが、上の方を握るということはセンサーが後ろになるということです。リーグNo1のProperも擬似的に「後ろセンサー」

https://liquipedia.net/overwatch/Proper

Properのセンシは800x7.02のeDPI 5616。(端数があるのはOW2のセンシがOW1と微妙に違うかららしい)

OWL No1プレイヤーは中央値3400と比べると相当ハイセンシ。
これはProperがトレーサーやウィドウ意外、トップレベルでゲンジも使えるためでもあります。ほとんどのチームは超繊細な遠距離ヘッショ狙うウィドウと、ゼロ距離ハイセンシが必要なゲンジは別々のプレイヤーが担当。


https://liquipedia.net/overwatch/Dafran

もうひとり上げたDafranは400x9の3600。ちょうど中央値あたり。
もちろんDafranはゲンジ使いません


https://liquipedia.net/overwatch/Stalk3r

もうひとり、トレーサーダメージ1位のProperにほぼ肉薄し、デス数も含めれば総合1位のトレーサースタッツを叩き出し今季MVP候補になりそうなStalk3rも飛び抜けた存在。Stalk3rの持ち方はわかりませんが1600x3.58のeDPI 5728でProperと似たハイセンシ。トレーサー、ウィドウ、ゲンジ全てリーグトップクラスで扱えるプレイヤーはOWリーグでこの2人だけです。(今年はほぼトレーサーで、去年のダイナスティ時代にウィドウゲンジでハードキャリー)

リーグトップ2が中央値から外れたハイセンシとなると、振り向きや立体バトル、360度対応のゲンジキャラコンをこなしながら、手首の横軸は繊細なウィドウAIMという ハイセンシの後ろセンサー、にちょっと興味わきませんか?


以上、マウスの前持ち(後ろセンサー)+ハイセンシのススメでした。


とはいえ、いきなり試しても違和感あってうまくいかないと思います。センシは基本変えないほうが慣れた腕の動き方ができる。それ以上に指や手首の対応力を増やしたい場合は「前センサー」でより良くなることもあるでしょう。それは精密なAIMを少し犠牲にしてトラッキングや振り向きを手に入れるトレードオフですがそれで結果的にうまくいくなら「前センサー」もあり。これは個人の腕と手首と指とセンサーとマウスの持ち方、動かし方によるバランスなので、「前センサー」でよりよくなったらまた別に記事書きます。