beansgunのOverwatchメモ

ブロンズプレイヤーがAIM研究やオーバーウォッチリーグを楽しむブログ

OWL2022 Midseason Madness トーナメント。ボール使って負けたアジアとSFS。

liquipedia.net

 

OW2初のNA アジア対決となるハワイ MidseasonMadness でしたがTop3は全てNA。アジア勢はKickofCrashアジアを制したソウルも去年リーグ優勝の上海もボコられて歯が立たずという結果に。


アジアはボールメタだったんですよね。
決勝ではSFSもボール使って負けました。

対してNAのメタはドゥームとウィンストン。


アジアでドゥームを使いこなしVALを復権したのはNA帰りのMarvel。
といっても下位のチームゆえ、アジアでドゥームを使う強いチームがなかったのも響きました。


こちらは第9週のタンクピックアップ。
MidseasonMadnessは7-10週の4週間で予選が行われました。

このパッチ最初の週はどのマップでもシグマ、強化されたゼニ バティストでしたが、週が変わるごとにシグマの比率は減少していく。

また、強化されたゼニ、バティストはダイブ構成でもヒールしにくそうなバティストをずっと使うという不思議なメタが続いてたのが謎でしたが、トーナメントになるころにはゼニアナというOW2において納得いく構成がメタに。


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トーナメントの使用率はこちら。
シグマは7週の46%から15%まで減少。
最初ソジョーンより使用率高かったアッシュも、9%まで減少しました。


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こちらはセミファイナル。ショックは3-2でまずは勝ちます。
適当にザッピングしてみてもらうと分かりますが、2MapはMikeyyで落としてます。
1Mapはボールですね。

そしてGLAはなぜか、Dva ザリア ホッグというオフメタを使ってMapを落としてしまいました。


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そしてグランドファイナル。
ショック一度CoulgeのDvaでReinerのザリアを倒しましたが、Reiner今度はザリア Dva ホッグに頼らず、ちゃんとウィンストン使ってDva SFSを撃破。

他のマップは全てMikeyyに変わり、ボールが通用せず、ラストマップドラドもボールに変えてからSFSはマップ落とすことに。


2人の違いは、
「エリアを広げて生き残るオフタンク出身のColuge」と
「少し無茶してでもキルを取れるボールが得意なメインタンク出身Mykeyy」です。

Crustyコーチとしては前回NA優勝できなかったのは、生き残ってエリア広げてもキル取らないタンクはプレイオフで物足りなく、急遽キルが取れるMykeyyを補充したかもしれません。

もちろんOW2に置いてメインタンクがキル取れるのは重要なことですが、生き残ってエリアを広げるのも同じく重要。エリア取れてるとDPSが火力出せるからです。
ここでリーグNo1のDPS Properを抱えてるというのも強み。


ColugeとMikeyyどちらを使えばよかったかというよりも、今回に関してはどっちでもいいからずっとウィンストン使っとけばSFSの優勝だったというのが悔やまれるところ。


例えばドゥームやウィンストンにナノは付きますが、ボールには火力が期待できずナノが付きません。ボールは場を荒らして生き残るのが役目です。

ボールのパイルドライバーにフォーカス合わせてキル取れたらいいですが、キルとれなかったら一旦逃げて回復して戦闘に戻るまでかなり時間がかかります。ボールは必ず味方のアナヒール領域に帰ってこれるかわかりません。初動外すと帰ってくるまで4人で戦ってるようなものです。ゼニのいる環境ではパイルそのものもリスク高い。

これはソンブラにも同じことがいえて、初動のハックで決めれなければすぐ前線からいなくなって4人で戦うようなもの。初動が決まればいいですが、フォーカスはトレーサーでもできるので、比較して前線離れる時間が多すぎて、OW2の絶え間ない乱戦には向きません。

ボールはフックとパイルで軌道に使えるスキルがフックしかないのが問題。ドゥームはパンチとスラムでヒットアンドアウェイがボールよりリスクなく、軌道がより自由。うまくスキルを交互に使えばずっと荒らしと攻撃を両立できます。ボールのULTをスラム一発で消してしまうのもポイント高い。

OW2のボールにドゥーム並の活躍してもらうには、いつかエクスペリメンタルであった「どこでもパイルドライバー」「移動慣性なしのクイックターン」のどれかが必要でしょう。あるいはバフ調整してもらうか。



ウィンストンはジャンプパックしか移動手段はありませんが、バリアは自分だけじゃなく味方を守り、敵を分断し、敵のヒールも通さず、エリアを確保できるのが強力です。どうしても敵はこのバリアを割るために2-3秒火力を集中せざるをえず、この間いっきに味方が展開でき、援護や次のジャンプクールタイムも上がります。しかもこのパッチはまだバリア耐久が800もある。次回700にナーフされるほど強力なキャラです。


上海のFate、SparkのBerner、PhilyのBelosrea、NYのKellan、ChargeのRio、一度もMap勝ててないボストンのItsal、パンダのGa9a。唯一ボールで予選全勝してたのはSFSのMykeyyでしたが、トーナメント決勝ではそれが裏目にでました。

みんなボールがうまく、ボールで苦戦してる印象のMidMadでしたが、それでもボールを使い続けてたのはアジアがボールメタだったことと、ボールの方が生き残りやすく復帰が速いなどの利点があったからでしょうか?

とはいえ瀕死で生き残るのと、戦場に影響を与え続けるには結構開きがありました。下位チームにはボールで勝ててしまうのも判断を誤った原因でしょうか。


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ボールの影響力で一番わかりやすいのがパンダです。
予選ではウィンストンに変えたときのDPS2人の火力がとんでもなく、強豪上海とのミッドタウンマップ、ソウルとのキングスロウを圧倒する展開に。でもそれ以外のマップはボールを使いボコボコにされる結果に。

他の試合でもウィンストンダイブは圧倒的だったゆえ、ボールにこだわりすぎたのが残念でした。Ga9aはボールの方が高く評価されてるだけに、パンダもボールがメタだと勘違いして予選突破には至らず。ウィンストンでのDPS破壊力をトーナメントで見たかった。


追記。

playoverwatch.com

こちら第2回βテスト、プロではなくクイックのデータですが
「特定のタンクとプレイした場合の(他の味方)ヒーローの死亡率」という初めて見るデータが面白いです。

加えてキルデスデータ。

生存率だと
ボール>>ゴリラ>>ドゥーム


ファイナルブロウだと
ゴリラ>ボール>>ドゥーム


味方生存率だと
ドゥーム>>ゴリラ>>>>>ボール

MidseasonMadnessでアジアチームやSFSがゴリラを使うべきだった理由。
ドゥームは2スキルで継続的に暴れて無視できず、ゴリラは無視できなくもないがバリア割らないと追い返せず、ボールが一番追い返され無視されやすい、という事が可視化されています。

逆に「ゼニアナのときの死にやすさほんまタンクきついっすわ。だからボールやらせて。」という理由にもなるので、チームメンバーとしての体感はドゥームやゴリラでも、タンクプレイヤーの体感としてボール使い続けたのかもしれないですね。



DPSにも触れておきましょう。

ゲンジエコーは結構見せ場がありながらも、トーナメントはそれぞれ9%、4%と低調なピック。エコーはトレーサーにずっと不利な距離取られたり、ソジョーンに撃ち抜かれたり高台取られたりと散々。

ゲンジでバースト火力出すには風切りで止めを刺すか踏み込むしかないのですが、トレーサーがローリスクで踏み込めたり、ソジョーンが中遠距離からローリスクで一発あるのに対してコンセプトがハイリスク過ぎます。これは竜撃剣についても、ハイリスク、ハイコスト、かつオーバーキル気味で、パルスでワンピック取ってULT回転率上げるトレーサーはとてもULT効率がが良いです。


アッシュはウィドウや、キャスディよりも対応できる幅が多いヒットスキャンのメタで第8週まではむしろソジョーンの倍上回るピック率でしたが、トーナメントでは8%と低調。やはりレールガン一発でワンピック取れるソジョーンに軍配が上がります。


ハンゾーは1.0径の丸太矢を放つプロジェクタイルスナイパー。このパッチはソジョーンも0.5からハンゾーと同じ1.0までレールガン判定が丸太になりましたが、敵を撃ってチャージしないと使えないソジョーンより、いつでも自己チャージショット撃てるハンゾーの方がロマン砲としてこれまで使いなれてて当初はソジョーンと同じピック率でした。でも結局はプロジェクタイル。同じ1.0径なら超絶AIMを誇るリーガーにはやはりソジョーンなのでした。



Grav Bagから他のデータも取り上げます。

SparkとPhilyは最後の最後までどっちが勝ってもおかしくない試合。ここではShyがとんでもない爆発力をみせました。中国一のウィンストンGuxueを抱えてただけに、Bernar中心で組んだのはメタ的にもったいなかったですね。


Kevsterは圧倒する成績でトーナメントトレーサー2位。

これはアッパーセミファイナルでSFSが勝った試合の結果だけど1位はProper。

Shu ANAもダメージ、スリープでトーナメントトップ。

FunnyAstroもルシオで文句なしにトーナメントトップ。
メタはアナゼニでブリギッテよりオフメタ感あったのに大活躍。


先週よりスタッツ上がってもANSにランクが付いてないのは、予選からトーナメント途中まで(なんなら去年から)低調だったため。でもローワーファイナルと、グランドファイナル1Mapで大活躍。別に調子が良い悪いとかではなく、AIMは去年からずっとよくてMap負けてもキルは取ってるんですよ。

ただ姿隠して、弾数少なく、オフアングルからの一撃必殺という本物スナイパーのような芋砂スタイルは、この6年でマップ研究しつくされポジション読まれまくったり、ファーストキルに絡みづらかったりで、実は素直に正面からガンガン撃ち合うKAIのようなスナイパーの方がOWでは影響力大きかったりします。スナイパーAIMはトップクラスですが、過去のSayaplayerやDiemがそうだったように、プレイスタイルで影響力が弱くなる事が多いです。


FINAL BOSSと銘打たれたPatiphan。
ソルジャーも今回のソジョーンも、予選の立ち上がりはOW復帰に慣れてないのか低調なままでしたが、トーナメントへ上がるにつれてどんどん調子上がっていく期待の持てる尻上がりタイプ。

ソジョーンはソルジャーほど突出したFinalBlowには至りませんでしたが、トップ帯に並ぶレイルガン命中率60%と、次のSummerShowDownのメタも3連覇期待されます。


その次のメタなんですが…

d3watch.gg

 


まさかの、ジャンカークイーンGOATS。
JQがシャウトでのライフアップ スピードアップ、ランページのデバフ、自己回復などやばい感じの匂いがしますね。

3人の範囲回復力を貫くには、ソジョーンの一発で抜くか、オーバーキルといったゲンジの龍撃剣で削るかでしょうか?

観戦的にはゲンジとソジョーンが派手なのと、JQが新キャラということで見応えはありそうですが、どうも完全ミラーマッチがほとんどなため飽きてしまわないか。範囲ヒールが強すぎてなんで殴り勝ってるかよくわからん感が増しそうなのがちょっと心配です。

2018年のContendersで生まれ、2019年にリーグでも猛威を振るったGOATSは、11回以上に渡る度重なるナーフとDPSのバフを乗り越えメレーチームゲーの極みに到達し、数々の名勝負と一部に熱狂的なファンを生み出しながらも、OWからDPS中心に多くの人が離れました。それを解決するための222ロックが始まり、今度は222ロックのさまざまな問題を解消するための 5人制OW2になるという、OW凋落のきっかけとなった忌まわしきメタ。

死んだんじゃなかったのかGOATS!!!


とはいえこうじゃなかったのが幸い。
リーパーメイでのミラーならほんとにSummerShowDownは見なくてもいいかなと思ってたところでした。

まだJQ Goatsが面白くなる可能性も、
JQ Goatsをぶっ壊してくれるカウンターが出る可能性も、
このあとの新サポ追加、新タンク追加、OW2正式リリースも2ヶ月後なので
それまでに JQのコンセプトは変えたほうがいいんじゃないかと思いつつ、楽観的に様子見ようと思います。


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EUではオフメタのファラOTPでトップ10ランキング埋めてしまうYZNSA率いる01_ESPORTSが決勝まで大接戦を繰り広げました。過去最強SFS Goatsを最後に破って優勝したのも上海DDINGファラでしたし、ファラならいけるだろうか?と思いつつ、オフメタでランクTOP10埋めるYZNSAのようなファラとハイレベルマーシーがリーグにいるかどうか。