beansgunのOverwatchメモ

ブロンズプレイヤーがAIM研究やオーバーウォッチリーグを楽しむブログ

Overwatchリーグ史上最強のアトランタがVC報告やフォーカスよりも大切にしてること

フォーカスセットアップに数秒かけるよりもまずソンブラや、トレーサーの個人技で
「敵を崩すこと」そして「最速でパルスやEMPを貯めること」
セットアップで味方待ちをする数秒間とVC報告を極力削ります。



スプリングステージ 全勝無敗のアトランタと、それを追うオールレジェンドチーム3位ボストンのラストウィーク戦

 

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2:22:00あたりから。

この試合両チームのFaceCamに注目。


smurfはチームのIGL(インゲームリーダー)だろうか?
頻繁にめちゃめちゃ声出してるようです。



Izayakiもsumrfほどではないが負けてない。



Decayは口元完全に隠れてるのでわかりません。


KaliosもSmurfほどではないですが、1Tankとして最前線で見える情報や、チームの動きを頻繁にコールしてるように見えます。


LJGもKaliosと同じぐらい結構喋ってますね


Twilgihtは画面映るのが少なすぎてちょっと分からずじまい

Birdringは今回ソンブラ担当で、特別コール多い訳では無いですが敵情報やEMPタイミングなど適切にコールしてるように見えます。


ボストンのFaceCamは昔から見るOWチームの姿そのもの。




対してアトランタ


Lipは口元隠れがちで上海時代からあまり喋ってる印象がありません


しかし一番情報取れるソンブラでしゃべらないなんてことはなく、ハックやEMPタイミングではちゃんと口元動かしています。ただbirdringと比べても、ソンブラ担当としてもかなり口数少ないんじゃないでしょうか?



Fielderもマイクで口隠してるせいかあまりしゃべらない印象
でもアナの位置から見える俯瞰情報やスリープなど最低限口は動いています。



Chiyo はほとんど喋りません


無表情、無口なAIMボットと言っても過言ではないStalk3r
トレーサー担当は結構激しいフォーカスコールする印象なのですがスタッツがProperに肉薄するスペシャルトレーサーも口が動きません。



DonghakはFaceCamないので不明
メインタンクなのでけっこう喋ってると思うのですが


HAWKはちゃんと頻繁にコールします。
ただ周りの静かな空気に合わせてるのか、英語と韓国語でうまくコミュニケーションとりづらいのか、sumrf Izayakiのような激しい口調には見えず淡々とコール数こなしてる印象。


4map通して声が大きくよくコールしてる印象を★の数で表すと


★★★★★★
smurf(BOS)

★★★★★
Izayaki(BOS)

★★★★
Kalios(BOS)
Hawk(ATL)
LJG(BOS)

★★★
birdring(BOS)

★★
Lip(ATL)
Filelder(ATL)


Stalk3r(ATL)
Chiyo(ATL)


★????
Decay
Donghak
Twilgiht



OWで必要な報告は、敵のスキル使用、敵の甘い立ち位置、フォーカス先、敵Lowヘルス(HP1)、お互いのカバー、次のULT状況とセットアップなど。

ボストンはsmurfの声にかき消されないようみんな声を出してる印象ありますが、アトランタのコール数はそれら全部こなしてるとはとても思えないほど報告を削っています。他のチームに比べて圧倒的に口数が少ない。特にトレーサー担当のStalk3rがほぼ無口だし、ソンブラ担当のLipもボストンの中で比較的おとなしいbirdringより口数少ない。


OW2はピンシステムがあるので喋らなくてもフォーカスはできますし、ヒール要請のラジオチャットは昔からあります。(ラジオチャットの方が味方の方向もわかって確実)
それでもリーグで一番強いチームがこれだけ口数少ないのは意外。
Hawkと言語が違うとしても最低限の報告も怪しいし、フォーカスや戦術はどうなってるのでしょうか?


これについては昔上海時代のLipと、アトランタの戦術をPOV視点で見た記事が詳しい

beansgun.hatenablog.com

 

beansgun.hatenablog.com


ざっくりいうと、Lip Stalk3r(ときどきChiyo)がそれぞれ単独で先に仕掛けて、ミクロなアドバンテージを取ったり、ULT回転率高めたり、単独で敵を崩す流れから集団戦に持ち込んでいきます。



Wave間でEMP溜まってたらきっちり合わせることもしますが、Lipは味方のタイミングに合わせるというより、敵の位置やタイミングに合わせて撃ちます。厳しい所に最速のパスを出すが一流の選手ならそれぞれゴール決めれるよな? と言わんばかりに合わせるのが難しいEMPもかなり多い。


対して、、、いや、birdringも余計なセットアップの時間かけないで正面高火力からEMP高速回転させるよいソンブラですね。Decayも単独バックラインで最大限トレーサーの仕事をしてて強い。ここまで書いてATLの比較対象としてボストンの試合が間違いだったのに気づきました。この2チームのトレソンスタイルは似ている。


なのでロンドン戦まで巻き戻して、こういうバックラインをフォーカスセットアップするハック。これは同時にワンピック取られましたが、ブリアナは結構このフォーカス耐えれるんですよね。ブリギッテが硬いのとウィンストンのバブル越しでもアナにパック渡せるのが強い。


ブリアナが耐えきれてしまうと、ここにトレソンウィンストンのスキル全部使ってはアドバンテージ取られてしまいます。


SpringStage無敗のATLですが


リーグ前哨戦のプロアマ大会ではGLAと大接戦のすえ敗退。


ATLはDonghakがボール使いなので、まさにこの3人でいかに先にバックラインをフォーカスして狩りきるかの勝負が強かったです。飛び込むと同時にハックするだけでOK。他のチームはウィンストンでしたが最初はどのチームもお互い面白いようにバックラインを狩れてた。


でもGLAが途中からルシオをブリギッテに変えたことで耐えれる回数が増えるようになりました。最強ATLのフォーカスもギリギリ防げるほど固かった。今季の最初はどのチームもメタを試行錯誤しててGLAも試合の最初はルシオを活用。プロ・アマで優勝したのは唯一最初からブリギッテを用意して一番活用したフロリダでした。


この固いバックラインへ飛び込んでも、お互いスキル体力がフルにあれば有利になるとは限りません。飛び込む前にポーク合戦で削ったりするもののミクロな駆け引き。ではどうするか?


ブリアナがそんなに固いのならセットアップでフォーカスするのではなく、トレーサー、ソンブラの個人技でひたすら崩しをいれてアドが取れれば良し。そうじゃなくてもEMPとパルスの回転率を上げることでアドバンテージ取っていきます。


ボストンも同じ結論ですね

パルスやEMPをお互いどれだけ回せるか

これもフォーカスキル狙いではなく、ひたすら敵を崩してアドバンテージ取るためのハック


フォーカスより先に、敵を崩す、ULTを貯める、スキル使わせアドバンテージを取る。それをソンブラ、トレーサーの個人技でこなすとしたら実はVC報告かなり削れるのかもしれません。フォーカスが必要なのは敵がはっきり崩れたり、EMP溜まった時だから。


 

ここはもう戦闘が始まって、birdringがEMP狙う場面


ところが「ソンブラ、オンライン」の声を聞いたLipはロケーターで帰って見事にいなします。実はこれVCうるさいチームだとゲーム内の音拾うのが難しいんです。


人間にはうるさい喧騒の中から集中して目的の音を聞き分けるカクテルパーティー効果という機能があるので、同じソンブラ使いかつリーガーなら全員できるかもしれませんが、チームみんなsmurfなみに声出してたり、なおかつ自分も報告中であればとても避けきれません。フルパーティで5人ともフォーカスコールしたときのうるささはとてもゲーム環境音なんて注意して聞いてられませんよね?

 

ブリアナが固く、個人技でアドバンテージ取るのが大事な時、ほんのちょっとの足音や弾の音でも立ち回りで雑魚死しないため重要になってきます。そのときは一周回って静かなVCが正解になることも。




HAWK意外まるでロボットのような感情乏しいATL
Map勝っても負けても感情出さないのはみんなゴルゴ13みたいに折れないプロ根性なのか、ある意味凄い

ZETAのcrowさんじゃないけど、LipやStark3rが何度か先落ちしてはまらない時でも、ピック変えず諦めずに自分を信じてやっていきやすかったり、redditや韓国ファンの厳しい声に動じない構え方かもしれません。
 


とはいえ、報告やコールいっぱい使うほどチームに勢いはつきます。
Map負けてみんなが声でなくなるとなんの提案も切り替えもできなくずるずる雰囲気に引っ張られますが、誰かの元気な声やアイディアがあることで切り替えていけます。
最強ATLが無感情だから参考にしようというのは、チームカラーや個人のキャラクターに合わなければおすすめしません。HAWKが一生懸命報告してるのに誰も I copy.返さないの寂しすぎるじゃないですか?w


ただ、フォーカスよりも先に徹底して崩しを入れる重要性。思った以上にVC報告はもっと削ってゲーム環境音に集中する個人技の立ち回りは見習うところあるかもしれません。



記事は以上。

以下は蛇足。マッチのメタ考察

Havanaの第一で面白かったのは、アナラマットラを残したトレソンキリコのダイブ構成。

Izayaキリコが6連続キル

元々こっちのフルダイブの方が流行ってたのですが、フォーカスできるキャラがいないようで、どのチームもかわいそうなぐらいルシオが真っ先に落とされます。プロトレソンのチートAIM相手じゃルシオは逃げ切れないし迎撃もできない。かといってアナ出して、アナだけ置いて4人飛び込むわけにもいかない。(一応アナを犠牲にして4人で勝つ戦術はあります)


ボストンがHavana第1のみで出したぶっささり構成は、ラマットラアナで正面おさえつつ、キリコがトレソンを継続的に回復し一緒についていって火力も出す。アナ生き残れるかわかりませんが、新しいメタになるかもしれませんね。



ロンドンもフルダイブ構成つかってましたが、、

今流行りのメタはトレソンでのフォーカス、絶え間ない単独崩しから高ULT回転と、ブリアナでの耐え。


あるいはハンゾーのワンピック能力に頼った構成。ソンブラはDPSなのに人数不利を覆す力がありませんが、ハンゾーは人数不利でもワンチャンスあります。


overwatchleague.com

Hanzoは数字にブレが大きすぎて数値読み取りづらくヘッショ率は12-16%。
むしろヘッショで殺してるほどダメージ増えないでしょうか?
Finalblows1位のMer1tでさえ不安定すぎるのかプレイタイムは伸びません。
逆に一番活躍してキャリーしまくったJimmyのスタッツは伸びず、第3週まで暴れすぎて4-5週は抑えられた印象。それでもヘッショ率は1位タイの16%。


低確率でも手厚いヒールを無効化するヘッショワンピックと、人数不利覆せる爆発力はアッシュで安定して火力出すより勝ちやすい。去年はソジョーン アッシュ キャスディが強く、ハンゾーは注目されていなかったんですが、ソジョーン キャスディがナーフされて選ばれるのはアッシュじゃなくまさかのハンゾー。ナーフはよ。



 

メタのウィンストンは単独で強いわけではありません。むしろ他のタンク対面では不利になってしまうことが多い。それでも選ばれるのはアナとメチャクチャ相性いいから。

タンクが1.5倍ぐらい強化されたOW2において、ナノつけるタンクとして一番適してるのがウィンストン。生き残るためのレイジも敵をキルするレイジも、Dvaのリスク高い自爆着替えよりよっぽど魅力。味方アナの阻害にも即座に反応できるし、飛び込んだ先に瓶入れてもらうのも強い。


どちらかというとアナの阻害とスリープがOW2においてとても強力なので、シナジー高いウィンストンが強い。


バリア置きながら同時に攻撃できるタンクはこの3人。ただラマットラは砂かけるよりネメシスフォームとULTで本領発揮なので次点。ナノイヤレーションはとても強いので同じくメタに入ります。シグマはナノULTのシナジー無く、シグマミラーになりやすいのでバティストと組んだりしますね。


他のタンクと対面負けがちでも、攻防同時にできて、敵を分断し、高台も取れて、追撃しやすく、ナノ相性もばっちりという汎用性でウィンストンの右に出るタンクはありません。(ただリーパー、バスティオンは誰か片付けてください)


アナのスキルセットが全部強いからシナジー高いウィンストン
アナを守りきれるのがブリギッテ
フォーカスが強く、自分はフォーカスされないDPSとしてのトレソン
ハンゾーで抜けばブリアナのヒールなんて関係ない
次点でラマットララッシュ

JQパッチ以前でリーグは進んでますが、このメタが選ばれる理由。