beansgunのOverwatchメモ

ブロンズプレイヤーがAIM研究やオーバーウォッチリーグを楽しむブログ

俺が思うSRとMMRの関係は逆だったかもしれねえ


僕はSR(スキルレート)ランクと、MMR(内部レート)をこれまでこう考えてました。

「SR ランク」

■目に見えるランクの数字(OW2ではティア)

試合の勝敗でシンプルに上下する

■SRでTOP500のランキングを決める


MMR(内部レート)」

隠された本当のSR

MMRでマッチングを決める

スタッツや効果的なスキルの使い方と判断力などゲーム内部から見える様々な要素が加味される

■目に見えるSRは意図的な下げランク、下げたサブ垢で意図的なブースティングパーティー組む事でハック可能なため、マッチングにはこうやって別の基準を設ける必要がある。トロールスマーフ防止にも一役買う。


実はそうではなくほんとに名前の通りの意味で

「SR スキルレートランク」

■目に見えるランクの数字

本人のスキル、実力が結果として数字になったもの

■意図的に下げる事は可能


MMR マッチメイキングレート」

マッチメイキングをするためだけに参考にするレート

本人のスタッツやスキルは関係ない

■ゲーム内部から判断する真のスキルレートではない

試合の勝敗に連勝、連敗、対戦相手MMRをかけ合わせシンプルに上下する


「ゲーム内部から見える真のスキルレート」

■そんなものは必要なく、存在しない

■ゲームは数字に現れない敵の視線を奪ったり誘導したりなどいろいろな要素があって、スタッツだけでは強さを判定しきれない

■デス数少なければ上がりやすいとなると芋プレイを誘発。ダメージ出した方がいいと解析されるとタンクばかり撃つ。命中率高いほうがよいとなるとポークせずに近距離で確実に当たるとき以外の行動をしない。などプレイスタイルが誘導され縛られる。



こう考えたほうがいろいろ辻褄合うかもしれません。


MMRは勝敗(にたぶん連勝、連敗、敵のMMRをかけ合わせて)で上下するだけ

2022/12/20

overwatch.blizzard.com

これはクイックのMMR分布図。
-6.0から+6.0まであります。


例えば極端に「1試合の勝敗で1.0動く」と考えてみてください。
MMRだけしか見ないのなら、2連勝したSRシルバー2のMMR+2.0と、2連勝したSRプラチナ3のMMR+2.0はマッチングは成立します。もちろん同じMMRならある程度近いSRになるようマッチング考慮するでしょう。

対戦相手とMMRの合計を合わせるため、6連勝してMMR+6.0の人は、6連敗MMR-6.0の味方とマッチングしやすくなります。このシンプルな仕組みだけで勝率は50%に近づきます。

1試合で1.0ぐらい極端な上下をすると、リプレイ見てとても自分と同じ実力とは思えない、強すぎたり弱すぎたりするプレイヤーが混ざりやすくなります。

実際は「1試合の勝敗で1.0動く」なんてことはなくだいたい0.1ぐらいの変動でしょう。連勝、連敗、対戦相手MMRなどの変数がなければ-6.0から+6.0にいくには120連勝する必要があります。変数にはプレイ休止期間、分布図の変動でも相対的に変わるらしくメタ環境、レートのプレイ人口にも影響あると。

MMRの変動値が大きいほど強すぎる人をより早く適正値に持っていきやすく、クソマッチも増える

つまりこのMMRの上下が1試合1.0に近いほど、マッチングが早くなり、試合はめちゃくちゃになり、1試合0.1など粒度が高くなるほどそう簡単にMMRは変動せず、マッチングは遅く、より実力にあった試合になります。(強すぎる人やスマーフ飛び級隔離も難しくなる?)


去年10月にリリースされてから年末年始まで、コミュニティが体感してたのは0.4づつは上下してそうなこの粒度の粗さで、ブリザードがマッチメイキング改善に取り組んで来てからはこの粒度をどんどん絞り込んだんじゃないかと。年末に今後数ヶ月でロール1一人ごとにMMRをあわせるとも約束しました。


MMRの変数は隠さなければならないのだけど、僕らコミュニティからはその隠されてる事が、真の内部スキルレートがMMRなんじゃないかと邪推できてしまってブリザードの説明と噛み合わないのかもしれません。

透明性のある納得感と、ランキングハック悪用のトレードオフ

とはいえ、プレイヤーの「納得感」はまた別の話。SRレートが隠され、MMRがどう判定マッチされてるのか分からないと不満の声は上がります。

ただ「透明性」が上がるほど「勝利」以外でどういう行動をしたら得になるのか解析しやすくなる。スマーフトロール、ブースティングで悪用されてしまうため、基本的に「透明性のある納得感」と「ランキングハックの悪用」がトレードオフになります。

SRレートがSRティアとなって、7勝20敗にやきもきしてるプレイヤーも多いですが、1試合ごとではなくまとめて結果出せば、スマーフトロール、ブースティング、回線切断などの試合を外れ値として、SR MMR変動をこっそり軽微に抑えることも可能です。このような悪意あるプレイはゲームの体験と寿命を縮めます。ブリザードはそんな事してるなんて言わないですが情報与えるほど悪用されかねません。


準備不足で早すぎたローンチを乗り越えて


正直この

「透明性のある納得感」
「マッチングの速さ」
「ランキングハックの悪用防止」


あたりのトレードオフはどう解決したらいいか僕にはわかりません。他のFPSと違ってOWはキルタイム長くて1.5倍強い「タンク」の存在もあってスノーボールしやすく、バランス調整はとても難しい。

でも今やり玉に上がってるのは「OWは面白いがマッチングがダメ」という声。

■5v5での大きな仕切り直しでレート判定
■大量の新規プレイヤーレート判定
■OW2に適応できなかった多数のキャラクター調整
■OW2で過剰に適応しすぎた多数のキャラクター調整
■その上でスマーフトロール、サブ垢、ブースティング対策

早すぎた大混乱のOW2ローンチだったとは思うので、新体制で新旧プレイヤー(+キャラクター)入り乱れたこの混乱を適正分布に収めるための高いMMR変動率だったかもしれません。


プレイヤー、キャラクターそれぞれの分布が落ち着いて今後の改善がうまくいく事を願ってます。




2023/01/30
overwatch.blizzard.com

■プレイヤーの勝率が50%となるように調整することはありません

■マッチの平均レーティングが低いほどマッチの予想がつきにくくなります

MMRの変動はマッチ中のパフォーマンスに影響されません。プレイヤーの皆さんには、目標を達成しマッチに勝つ以外のことに集中してほしくないのです。