3行要約
■MMRは実力。スキルレートティアは成績。
■MMRを表示して解析されるとプレイスタイルを強制されゲーム体験が狭まる
■7勝20敗だからこそ偶然調子良い悪いの外れ値を除外しスマーフ対策になりえる
開発者ブログ:マッチメイキングとライバル・プレイを公開!
— オーバーウォッチ (@jpPlayOverwatch) 2022年12月21日
第1弾では、🔢マッチメイキングの仕組みと、📈内部マッチメイキング・レーティングをどのように決定し、システムが参照しているかについて開発チームがお話しします。
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海外コミュニティでも結構不満が伝わるマッチメイキングの話。
OW2は1タンクになった事で敵を崩す手順が大きく減り、ゲームスピードや決着つくのが早くなってます。
また6v6から5v5になったことで、1人の責任やワンデスが重くなり1人強すぎる味方や、1人弱すぎる味方がいるときの影響も大きい。5v4では基本的に勝てません。
さらにタンクは1.5倍ぐらい強くなりゲームにおける影響力は2人分ぐらいあります。タンク差がつきやすいゲームにもなりました。この3要素でOW1に比べ一方的な試合増えたと思われます。(個人的にシールドスタンチョークポイントだらけのOW1よりゲーム体験自体はとてもよくなってる)
でも実は今まで5人全部のMMR(内部レート)で調整して、ロールごとのMMRはミラーリングしてなかったとのこと。結構衝撃。君の味方タンクがポンコツだけどマーシーのMMR高いから公平ね。とはならんでしょ。
MMRミラーマッチング自体はマッチング遅くすればすぐできそうで、何ヶ月かけるという点がよくわからない所ですが…このマッチングも改善していくということでより公平なマッチを期待です。
MMRで判定してるならゴールドやプラチナティアの意味ない。というわけではない。
表題の話ですが、MMRというのは1-6のサイコロを持ってるか、2-7、0-5のサイコロをもってるかの話です。OWほど構成の幅があり、35キャラの熟練度差が大きすぎるゲームはMMRも下限と上限で一定の幅があるサイコロのようなもの。
【プレイヤー1】ティアゴールド MMR 1-6
【プレイヤー2】ティアゴールド MMR 1-6
【プレイヤー3】ティアゴールド MMR 1-6
【プレイヤー4】ティアシルバー MMR 0-5
【プレイヤー5】ティアプラチナ MMR 2-7
5人がサイコロを振ったテストの結果がティアという成績。
地頭がよく、授業でも一番優秀だけど本番の試験で調子悪かったら意味ないですよね。
OWの大会で5人の総合MMR低いチームがたまたま優勝したとき、「偶然戦略とAIMの調子とカウンターメタがハマっただけで、本来はMMR高いチームが強いはずだからその優勝に意味はない」なんて言わないですしね。
MMRは実力。
スキルレートティアは成績。
MMRは自分の持ってるサイコロの実力。その日の調子、今のメタ、対戦相手の構成、ピック変更や立ち回りで振るたび毎回変化します。ティアやOW1のスキルレートはサイコロ振った結果の成績です。
スキルレートやMMRを表示したほうが良い理由
例えばプログラマーは乱数で10回サイコロ振ってもその目は平均じゃなく偏る確率のほうが圧倒的に高いことを知ってます。10連敗、10連勝も珍しくない。100回、300回、1000回と増えるごとに平均に近づく。
ところが僕らほとんどのゲームユーザーが期待してるのは、10回サイコロ振ったら10回全部平均値が出ることです。もしサイコロが偏ったら「ブリザードのマッチングがなんかおかしい」としか感じません。
今のOW2がスキルレートやMMRの数値隠してるのは
「味方や自分のレートを気にせず勝利を目指して楽しんでください」
というメッセージなのですが、ゲームのマッチングに置ける「公平感」は「数値」を見せてくれなければとても納得いくものではありません。それはほとんどのユーザーがサイコロ10回全部平均値が出ると期待してるから。
理論的で頭のいいブリザードのプログラマーがどれだけ公平に内部調整しても、ユーザーが感じる「公平感」と「納得感」は別なんです。
つまりマッチング画面をこうすればユーザーはぐうの音もでない。
【プレイヤー1】SR2050 MMR 1.2-6.3
【プレイヤー2】SR2400 MMR 1.4-6.0
【プレイヤー3】SR2250 MMR 1.8-6.2
【プレイヤー4】SR1900 MMR 0.8-5.1
【プレイヤー5】SR2530 MMR 2.7-7.1
しかし、これを表示してしまうと5人の中で一番レート低いプレイヤーが暴言はかれてチャットは荒れがちです。しかもその試合実は良いプレーをして戦犯は他の高レートプレイヤーだったとしても理不尽なターゲットにされやすい。
MMRを表示するわけにはいかない理由
膨大な試合リプレイデータを集めれば「何をしたら上がったか」「何をしたら下がったか」を解析することが可能になります。
すると
「負けてもMMRあまり下がらない特定のプレイスタイル」
「勝ったときに大きくMMR上がる特定のプレイスタイル」
にコミュニティが引きずられます。
それがDPSやサポートの芋行為につながったり、最速タイムアタックばかりを狙う超速ラッシュ構成ばかりなったらOWの多様性は失われ、かつそのスタイルに従わないプレイヤーを徹底的に排除しようという動きになります。
こうなるとコミュニティもゲーム体験も崩壊縮小するため、あくまで「勝利」こそ第一で「プレイスタイル」には個人それぞれの多様性を確保する必要があります。(たとえマーシーしか使えなくても)
解析される以上、表示できるのはMMRというサイコロを振った結果のスキルレートティアだけです。
ではOW1のようにSR数値だけ表示すべきか?
見方によっては、マッチングした一番低いレートの味方に向かうヘイトを今はブリザード運営が買ってる。という状況でもあるんですよね。
「サイコロは偏る」というのを理論じゃなく体感で納得できる人にはOW2のSR非表示も悪くないではありますが、コミュニティの納得感としてはせめて1試合ごとの自分のSR数値ぐらい出してくれたほうがいいのか。
マッチングは今後MMRロールミラーで改善されるので、プレイヤーがヘイト買うより、ブリザードがヘイト買ってる方が健全かもしれません。僕らユーザーはどうせ対戦ゲーの運営にはずっと文句言うので、ブリザードから見えるログイン率、課金率、コミュニティの盛り上がりと天秤にかけてどう判断するか。どう納得感、公平感を出すかですね。
7勝20敗でスマーフ対策
よい意見を見つけました。
難しい問題よねぇ
— 山田くん (@KOZIROU080) 2022年12月21日
これに対して否定的なコメントが多いんよな😯
OW1の時の下げランやスマーフに苦しめられて成長する機会すら与えてもらえなかったあの時に比べたら今のシステムは個人的にいいと思う。
少しずつ上手くなって少しずつそれがランクとして目標になるから私は今のOW2がすごい好きです☺️ https://t.co/MtjU4QDPSQ
OW1のとき勝ち試合のレート上げ幅は20-25。最大30ぐらいまで見たことあります。
4700までいくと3-6しか上がらないとか。
でもOW2の7勝判定は強い人だと1勝100以上は上がっててかなり飛び級していきます。
これはスマーフ対策に都合が良い。1回スマーフするために10回トロールするのはやってられないから。ずっとトロールで時間つぶしたい変態がいたらそれも効果ないですが、実際あからさまなスマーフは激減してます。
携帯電話認証とか、新規が大量に入ったせいでスマーフが薄まったかと思ってたけど7勝20敗のシステムは「偶然調子良かった試合」「偶然調子悪かった試合」みたいな外れ値を弾くこともできるので1試合ごとに判定するよりまとめて判断するほうがより腕前の正確さを測れることにもなります。
味方の切断で負けた試合も7勝20敗で総合判断してくれるかも?
これは開発の言質があるわけじゃないので推測ですが。1試合ごとにレートつけてたOW1は味方の回戦切断で負けた試合もレートは下がらざるをえませんでした。
しかし7勝20敗の総合判定なら、この辺大目に見ても「偶然調子悪かった外れ値の試合」として判断できるかもしれません。
チーム対戦ゲームでは「味方からの暴言」が最大のストレスなんで、運営に失敗したOW1を考えるともうちょっと様子みてもいいかもしれません。正直チャットオフをオススメします。
暴言さえ見なければ…
OW2は思った以上に楽しい
OW2は半数のヒーローがシールドスタン減った展開の早いバランスに適してないか、逆にOW2では強すぎましたが、パッチごとにどんどん良くなってラマットラが来た今はさらにバランス良くあれこれ出せる環境になりました。
1月にはホッグ、ジャンカークイーンのソフトリワーク? も噂されてるので、リーパーとソジョーンももっと調整しろよと思いながら、春にくる新サポートキャラや来年のOWワールドカップを楽しみにします。